非常に高い柔軟性を持つ Trello なら、プライバシー設定を調整することで、独自のワークフローに応じてボードをすぐに変換し、安全に保つことができます。
各 Trello ボードには、3 つのプライバシー設定があります。
- 非公開
- ワークスペースに公開
- 公開
- Trello Enterprise のお客様には、4 つ目の設定「組織に公開」があります。この設定では、Enterprise 内のユーザーは誰でもボードにアクセスできます。
ボードの使い方によって、これらの設定はさまざまな状況で役立ちます。適切な設定でプライバシーを管理する方法を見てみましょう。
Trello プライバシー設定の選択と調整
Trello で新しいボードを作成する際は、アプリ内にプライバシー設定がいくつかあります。
すべての Trello ボードはワークスペースの一部です。新しい Trello ボードを作成する際は、デフォルトの設定はワークスペースに公開です。なお、Trello におけるワークスペースとは、複数の Trello ボードと、会社や部署、さらには家族に関連する人たちです。
ボード設定ごとのプライバシーオプションは次のとおりです:
- ボードがワークスペースに公開の場合、ワークスペースのすべてのメンバーはカードを表示、加入、編集できます。
- ボードが非公開の場合、該当するボードのメンバーだけが見ることができます。
- ボードが公開の場合は、ボードへのリンクを知っている人なら誰でも見ることができます。
ボードを作成するとデフォルト設定が表示され、「変更」リンクをクリックしてボードを切り替えることができます。
上記の例では、このボードに関連付けられているチーム (Taco のチーム) があるため、ボードのデフォルトはワークスペースに公開です。公開範囲はここで、またはボードの作成後に変更できます。
ボードの左上にはプライバシー設定のアイコンとテキストが常に表示されています。クリックすればいつでも設定の変更が可能です。
プライバシー設定の選び方
3 つの Trello ボードのプライバシー設定では、それぞれ全く違う設定ができます。各オプションで人気の方法をいくつかご紹介します。
ボード設定: 非公開
ボードを非公開に設定すると、ボードが最も安全な状態になり、追加されたユーザーだけがアクセスすることができます。
Trello の情報とワークフローを保護するため、デフォルトは非公開に設定することをお勧めします。こちらでは、非公開ボードで人気のあるワークフローをご紹介します。
- マネージャー 1: 1s: マネージャーが直属の部下との定例報告会をするのは、週または月に 1 度が一般的です。非公開ボードに話し合う議題の項目を用意すると、機密性を保つのに役立ち、後ほど簡単に参照できます。
カードの各議題項目に関連するメモを取ったり、リンクを貼っておくと、便利な情報の保存場所になるかもしれません。社員が問題に関してやキャリアアップについて話す場合は、非公開になります。
非公開 1: 1 Trello ボードは、会議中だけでなくメンバーがいつでもカードを追加できるので便利です。もう 1 つの良い例は、次回の会議でアップデートするための「要対応」リストの追加です。著名なフォントデザイナー Jonathan Hoefler は、このワークフローを直属の部下と使用しています。
- プライベートな To Do: 個人的なタスク追跡だけにボードを使用する場合は、非公開に設定すると良いかもしれません。ざっくりとした最初の下書き、非公開の書き込み、またはEvernote をカードにリンクして、一連のアイディアを整理できます。
ボード設定: ワークスペースに公開
繰り返しますが、Trello ワークスペースとは、ワークスペースに格納されているグループに分けられた複数の Trello ボードにアクセスできるメンバーのグループです。
重要なお知らせ: 以前、Trello ワークスペースは「チーム」と呼ばれていました。その命名規則をまだ示している画像がある場合があります。
Trello.com にサインインすると、所属するボードをワークスペースごとにグループ化して表示できます。また、ワークスペース名の横にあるアイコンで、チーム内のすべてのワークスペース公開に設定されているボードに切り替えたり、すべてのワークスペース メンバーを表示したり、ワークスペース設定を確認したりできます。
設定をワークスペースに公開にする際の一般的な例をご紹介します。
- 研修プログラム用の社員名簿: Who’s Who ボードは、読みやすくてアクセスが簡単なデジタル社員名簿です。チームに加入した新入社員の名前と顔を簡単に一致させられて、カードをクリックすると新しいチームメイトについてもう少し詳しく知れます。新入社員にとってはエキサイティングな自己紹介の場でもあります!
これらのボードはワークスペースに公開に設定されているため、会社の誰もがこの情報にアクセスできます。休憩室で何十回も会話したにも関わらず、その人の名前がわからないため再度尋ねるのが恥ずかしい、といった状況を回避するのに役立ちます。このボードを引き出すだけで問題解決です!
Who’s Who Trello ボードの設定方法に関する詳細については、この簡単なガイドをご確認ください。 - OKRと目標管理: 将来は見通すことができませんが、OKR とその他の目標設定フレームワークは、少なくとも将来の計画の概要を描くためには重要です。
チームは通常、四半期または年の目標を設定します。これらの目標は社員一人だけの計画ではないため、チームの他のメンバーがアクセスできる必要があります。多くの場合は、チーム全体のタスクであり、さまざまなメンバーのコラボレーションが必要です。
これらの目標は、チームのメンバーだけでなく、マネージャーや他の上位レベルの利害関係者がチームが優先していることを確認できるように、簡単に参照できる必要があります。これらのボードをチームに公開に設定すれば、最新情報の確認のために誰かにチャットでお願いする必要がなくなります。Trello ボードをチェックするだけです。
こちらは、OKR Trello ボードのセットアップ用テンプレートです:
ボード設定: 公開
公開のボードは、かなり特殊なケースで非常に有効です。
これらのボードは、同じ会社の社員でなくても、リンクを知っていれば誰でも見ることができると覚えておいてください。これらは公開されたリンクのため、検索結果に表示されることもあります。
カードを移動または編集できるのは公開ボードのメンバーだけですが、非メンバーや Trello にサインインしていないユーザーでも、すべてのカードと裏面を見ることができます。疑問に思われるかもしれませんが、ボードはチーム内で共有できるのに、この公開ボードは誰が必要とするのでしょうか?
理由はこちらです:
- 公開のロードマップ: Slack や Twitter (または Trello!) のような大企業は、多くの場合、一般ユーザーと公開された場でコミュニケーションをとることが必要で、それによってユーザーはその会社の今後について期待できます。
公開のロードマップには、新機能のアップデートや製品の機能方法の変更を盛り込めます。ユーザーと外部の開発者にとって、今後の動きを知るのに役立ちます。一部の企業では、投票 Power-Up を有効にして、ユーザーが利用したい機能について投票できるようにしています。また、Buffer の公開 Trello ボードでお馴染みの、カードへコメントを許可できます。
Twitter は、API デベロッパーに対して、公開の Trello ボード上で API プラットフォームをリリースし、優先されている機能と廃止されている機能について情報提供しました。
- リソースとテンプレート:多くのリソースを保管して広く共有する場合は、公開の Trello ボードをご利用ください。このボードは、オンラインの教育者や、サンプルボードで特定の Trello の活用事例をデモンストレーションする人たちにとっても便利です。
多くのブロガーと生産性の高いパートナーは、オーディエンスと共有したいリンクとリソースを保管する場所として、公開ボードを使用しています。アジャイルコーチのフィリップロジャースは、公開に設定した Trello ボードを使用して、自身のふりかえりの教育内容と演習を共有しています。
ほかの公開ボードをご覧になる場合は、 Trello テンプレートギャラリーをご利用ください。これらのボードが共有する何千もの優れたサンプルボードをコピー、カスタマイズして独自のサンプルボードを作成できます。
オプションについて — Trelloボードとワークフローを安全に使う
もうお分かりですね。Trello の 3 つのプライバシー設定 (非公開、ワークスペースに公開、公開) によって、非常に多くのワークフローと活用事例に対応できます。
Trello ボードは非常に高い柔軟性を備えているため、チームのニーズに合ったボードを簡単に作成できます。ただ、作業に入る前は、非公開な個人情報を保護することを忘れないでくださいね。
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